つわりの薬代をヘソクリへ?江戸のしたたかな女性像〜七十二候・半夏生(はんげしょうず)

半夏(ハンゲ)と呼ばれた草は、
漢方薬の元として、
昔から重宝されてきました。
その用途は、嘔吐、つわりなど。

漢方薬が今より使われていた
江戸時代当時の女性の強さが
垣間見れる逸話も残っています。

こんにちは。
水墨画アーティストの八束徹です。

7月2日から7月6日頃の七十二候は、
夏至末候 半夏生(はんげしょうず)です。

二十四節気では、夏至(げし)
その夏至を3つに分けたうちの3番目(末候)で す。

この記事では、その半夏生、
今回描いた水墨画、

について話していきます。

つわりの薬代をヘソクリへ?江戸のしたたかな女性像〜半夏生(はんげしょうず)

繁殖力旺盛な「雑草」

半夏生(はんげしょうず)とは、
烏柄杓(カラスビシャク)が生えるという意味です。

カラスビシャクはこの時期になると、
仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる苞の中に
目立たない花を咲かせます。
その姿が小さい柄杓のように見えるため、
カラスの柄杓という名前になったとか。

カラスビシャクは日本中の
至る所に生える草花で、
花壇や、田畑にも自生し、
時と場合によっては
雑草として扱われています。
繁殖力が旺盛で、駆除し切るのは
不可能だと言われているほど。
それでこそ、負けない雑草の姿
なんですけどね。

女性の小遣い稼ぎ〜ヘソクリの別名

ですがそんなカラスビシャクの花は、
漢方薬としても活躍していて、
嘔吐、つわりなどに効く薬として
昔から利用されてきました。

その漢方薬としての名を半夏(はんげ)といい、
それがこの「半夏生」の由来となっています。

昔は女性がつわりの薬に使うために
採取したカラスビシャクを
薬として使わずに売り(旦那に黙って)、
こずかいを稼いだことから、
ヘソクリというまた違う別名も
あったりします。

そんなカラスビシャクの花言葉は、
「心落ち着けて」。

ヘソクリが旦那さんにバレないように、
平静を保って!

なんて意味だったらおもしろいですね。

水墨画で七十二候を描く〜七十二候・半夏生(はんげしょうず)

カラスビシャクは、仏炎苞(ぶつえんほう)から、
なにやら長いモノがにょろっと飛び出しています。

仏炎苞とは肉穂花序(にくすいかじょ)を
包んでいる物なのですが、
カラスビシャクの場合、
その花序の先端が伸びて
このように飛び出しているわけです。

そんなわけで、この絵はまず、
両隈で仏炎苞、茎を一気に描いて、
そのあとで、その「にょろにょろ」と、
葉っぱを描いています。
なんていうか、蛇が舌を出している
みたいな感じですね。

カラスビシャクは繁殖力の強い野草で、
田畑では忌み嫌われ、
鹿児島ではヒャクショウナカセなんて
別名もあるくらいです。
なので立ち位置はいわゆる雑草ですね。

しかし一方では漢方薬として
人を助けているわけですから
関わり方次第というわけでしょうか。

雑草は観賞用の花とは区別されて、
名札もなく、その名すら知られないままです。

なんていうと悲しい話のように
聞こえがちですけど、
もしかしたら自由に生きるには
そのほうが良いのかもしれません。

まとめ

今回話したのは、

  • 七十二候・半夏生
  • 水墨画で描いた半夏生(はんげしょうず)

についてでした。

次の七十二候は、
小暑初候 暑風至(あつかぜいたる)です。

二十四節気は小暑に変わります。