こんにちは。
水墨画アーティストの八束徹です。
桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)とは、
桐の花が(来年の)蕾をつけるという意味です。
桐の花は菊と並び、
家紋などにも使われる
選ばれた花であり、
豊臣家の家紋や500円玉の絵でも
知られています。
そんな桐の花のつぼみは、
冬を越えて生き続けるのです。
この記事では、その桐始結花、
今回描いた水墨画、
について話していきます。
*7月23日から7月27日頃の七十二候は、
大暑初候 桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)です。
二十四節気は、大暑(たいしょ)に変わります。
その大暑を3つに分けたうちの1番目(初候)です。
目次
七十二候・桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)
厳しい冬を越える桐の花のつぼみ
![](https://yatsukatoru.com/wp-content/uploads/2021/07/2-5.jpg)
桐の花の開花時期は4〜5月。
桐の花は、桐の木の高いところにだけ
花を咲かせるため、
地上からでは気が付かれないことが多く、
与えられたその花言葉の通り、
まさに「高尚」な存在とされてきました。
桐は花が終わると7月には実をつけ、
秋の稲刈りもはじまる頃に、
割れて綿のような種を飛ばします。
そしてそれと同時に早々と
蕾をつけるのがこの時期なのです。
その後なんとそのまま厳しい冬を越し、
翌年の春にまた花を咲かせます。
つぼみから開花まで
10ヶ月ほどかかるのです。
桐初めて花を結ぶとは、
まさにその名の通り、
この時期に蕾をつけるために、
七十二候のひとつに数えられた
花なのです。
中国の伝説上の霊獣・鳳凰は、
桐の木にのみにとまるとされていました。
その姿は古来より、絵の題材とされ、
多くの画家に描かれ続けています。
桐の花の紋章について
![](https://yatsukatoru.com/wp-content/uploads/2023/02/photo-1565559203353-49efc30af68d.jpg)
桐の花は昔から家紋や貨幣に採用され、
皇室や、あの有名な戦国大名、
豊臣家にも家紋として
使われてきました。
今の日本政府の紋章も
桐花紋(とうかもん)です。
身近なところでは、500円玉に
描かれていたりしますね。
先ほど話したように、
高い場所にだけ花を咲かせる高尚さ、
厳しい冬を越す強さ、
鳳凰が止まるとされる神秘さ、
それらが、このように
家紋や貨幣などに使われる理由なのかも
しれません。
水墨画で七十二候を描く〜桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)
![](https://yatsukatoru.com/wp-content/uploads/2021/07/0-2.jpg)
話の流れ的に、
「鳳凰を描きました!」
と言いたいところですが、
今回は桐の花の蕾を描きました。
私、実在しないものって苦手なんですよね。
龍とかもそうなんですが。
もちろん、描きたい気持ちは
あるんですけどね。
この記事を書くまで、
桐の花のことは知らなかったので、
ひょっとしたらいつか
見上げた桐の木にとまる鳳凰が
見える時が来るかもしれませんね。
蕾が花開くころに。
あ、心の中にってことですよ。
そうしたら、その時は
筆を取りたいと思います。
まとめ
![](https://yatsukatoru.com/wp-content/uploads/2021/07/1-4.jpg)
今回話したのは、
- 七十二候・桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)
- 水墨画で描いた桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)
についてでした。
次の七十二候は、
大暑次候 土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし)です。