リアル親子鷹。生き抜けよ、我が子よ〜七十二候・鷹乃学習(たかすなわちわざをならう)

素早く飛んで獲物を捕食する姿は、
かっこいいですよね。
若鷹が親鷹にその狩りや飛び方を教わるのが
ちょうどこの時期です。

厳しい自然を生きる術を学ぶのです。

こんにちは。
水墨画アーティストの八束徹です。

7月17日から7月22日頃の七十二候は、
小暑末候 鷹乃学習(たかすなわちわざをならう)です。
二十四節気では、小暑(しょうしょ)。
その小暑を3つに分けたうちの3番目(末候)です。

この記事ではその鷹乃学習、
今回描いた水墨画、

について話していきます。

鷹と鷲はどう違う?鷹乃学習(たかすなわちわざをならう)

鷹も鷲も鳶もタカ科?その違いとは

鷹乃学習(たかすなわちわざをならう)とは、
鷹の幼鳥が飛ぶことを覚えるという意味です。

鷹は猛禽類(もうきんるい)の一種。
猛禽類とは、その鋭い爪とクチバシで
獲物を捕食する鳥のことです。

他に似た姿の猛禽類といえば、
鷲(ワシ)がいますね。
そんな鷲もタカ科に属していて、
分け方は、単純な話なのですが、
見た目の大きさで決められています。

大きいほうが鷲。
それより小さいほうが鷹。
とはいえ、種類によっては
鷲より大きい鷹もいたりして
結構曖昧だったりするので、
それほどしっかりと比較して
名前を決めたわけではなさそうです。

さらには鳶(とび)も同じ猛禽類であり、
タカ科の一種です。
多くの人がトンビと呼んでいる鳥のことです。
ピーヒョロロと円を描きながら
自然の景色の中を舞う姿は、
よく知られているところでしょう。
これだけで他のタカ科との違いは
わかりますね。

鳶はタカ科では体は大きい方なのですが、
鷲や鷹とは違い、死骸やカエル、トカゲ、
ネズミや魚などの小動物、
さらには都市の生ゴミなどを食べるため、
勇猛な印象がなく、
ちょっと格下に見られています。

トンビがタカを産む

ということわざは、
普通の親から立派な子供が生まれ育つ
と言うような意味ですが、
それはここから来てるわけですね。

しかし「鳶職」の名にも使われている通り、
鳶は昔から、人の暮らしの身近で
親しまれてきた鳥なのです。

リアル親子鷹〜鷹の子育て

鷹といっても種類は色々ですが、
古来から日本で鷹といえば、
オオタカのことをさします。
羽が青みがかった灰色の鷹で、
このことから「蒼鷹」とも書きます。

鷹の子育ては他の野鳥と比べて長く、
春先の巣作りから始まり、
産卵し卵がかえりヒナが生まれ、
そのヒナが大人と同じ大きさになるまで
ちょうどこの時期(7月頃)までかかります。
もちろん厳しい自然の中で
全てのヒナが育つ訳ではなく、
例えば羽がまだ足りていない雛鳥は、
梅雨の雨に体が冷えて
死んでしまうこともあります。

そんな中で順調に成長した若鷹は、
飛び方から餌の捕り方まで、
この厳しい現実の中を生きる術を
親鳥から学ぶことになるのです。

そんな姿に人は空を見上げながら、
物思いに耽っていたのかもしれません。
自分の家族との情景を重ね合わせながら。

そしてその親子鷹も、
地上を見下ろしながら
人間には気をつけろ
と言ってたりするかもしれませんね。

水墨画で七十二候を描く〜鷹乃学習(たかすなわちわざをならう)

鷹が木に止まって羽を休めている姿も
凛としていてかっこいいですが、
やはり空で翼を広げた姿が
描きたいところですよね。

今回は七十二候にあわせて、
若鷹を描きました。

刷毛で薄墨を使い全体の形をとり、
それが乾く前に濃墨で
羽根から描いていきます。

顔から描くと滲んでしまうので、
逆にその滲みを利用して
柔らかさを表現できる羽を
先に描きます。

初めに薄墨で形をとっているので、
どこから描いても
バランスが悪くなることはありません。

それと鷹の特徴として大事なものは、
鷹斑模様ですね。

目と嘴、爪は濃墨で最後に描いています。
最初の薄墨が乾いていれば、
滲まないので。

今回は若鷹なので柔らかめに描きましたが、
大人の鷹を描く時はまた
運筆も変わってきます。

この若鷹が大人になって
自分の子供を教育する時には、
今度はもっとワイルドに
描いてあげたいと思います。

まとめ

今回話したのは、

  • 七十二候・鷹乃学習
  • 水墨画で描いた鷹乃学習(たかすなわちわざをならう)

についてでした。

次の七十二候は、
大暑初候 桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)です。
二十四節気は、大暑(たいしょ)に変わります。