百人一首には恋の歌が多い〜5月27日は百人一首の日

百人一首は昔々のJ-POPだった?

百人一首は、100人の歌人の和歌をそれぞれ一つずつ選び、計100点の歌を集めたもので、簡単に言えば、
オムニバスアルバムみたいなものです。

映画「ちはやふる」でも有名になりましたね。

平安時代の公家、藤原定家が、
屋敷の襖を飾るために、
著名な歌人の和歌を100個選び出して、
それを色紙に一枚一枚書いたという話があり、
これが百人一首の始まりとされています。

歌人が5・7・5・7・7にしたがって詠む和歌。
それは昔々の日本では、
今でいうところのポップな「歌」。
J-POP的なものでした。

百人一首はどちらかといえば、
正月などのかるた遊びの
イメージが強いかもしれません。
かるたといえば、いろはかるた
(犬も歩けば棒に当たる、論より証拠、など)
が一般的ですが、
百人一首もかるた遊びに利用されています。

これを最近の音楽に例えたら、
イントロ当てクイズみたいなものですかね。

今も昔も同じ〜万人共通の恋の歌

公家が詠む100の和歌。
公家は、庶民の手の届かない場所で、
優雅な暮らしをしていた人達です。
遊んでいたわけではないでしょうが、
土にまみれて畑を耕していた人達とは
違うはずです。

それなのに、なぜその歌が本になり、
かるたになり、庶民まで楽しませたのでしょうか?

百人一首には、季節にまつわるもの、
そして恋にまつわるものが多いです。
立場が変わろうがこういったものは
やはり心の深い部分で、つながるんですね。

最近の歌は、
好きだの嫌いだのと色恋のことばかりだ
なんて良く言いますが、
ずーっと昔から、色恋が
人の心を占領しているのは
変わりないわけです。

季節の移り変わりに恋心は情緒を与えます。

公家が詠もうが農民が詠もうが、
恋の話は万人共通だということですね。

あなたもその恋心を歌いたい人がいますか?