初めまして。
水墨画家の八束徹です。
神奈川県横須賀市にある、
秋谷の立石(あきやのたていし)を
観に行ってきました。
そびえ立つ立石と松の木、
夕なずむ空との相性が抜群でした。
目次
秋谷の立石について
秋谷の立石とは?その歴史

秋谷の立石は、古くから絶景として愛され、
江戸時代には浮世絵にも描かれています。
その海岸は、江戸時代の絵師
歌川広重が描いた、
「相州三浦秋谷の里」でも知られ、
未だ自然の形を残しています。
広重は、東海道五十三次の
日本橋の絵をはじめとして、
たくさんの風景画を残しています。
その絵の通り快晴時には、
立石の向こうに富士山も望めます。
現在では周辺一体を立石公園として整備し、
土手には遊歩道も作られていて、
恋人達のデートスポットにもなっています。
実際にこの日も、手を繋いで土手を降りる
仲睦まじい恋人たちがたくさんいました。

秋谷の立石を愉しむ
離れた砂浜から秋谷の立石を望む
海に向かって駐車場の左右に砂浜があります。
バイクの駐車スペースからすぐなので、
まずは左手の砂浜におりました。
おしゃれなレストランもあります。
砂浜にはバーベキューをしている家族連れや、
寄り添う恋人たち。
ドレスとタキシード姿で、
結婚式用の写真を撮っている
カップルとカメラマンもいました。
波が穏やかに寄せては返します。
防波堤の先には、雄大な海に溶け込んだ
立石と松が見えます。
そこから反対側には抜けられないので、
一旦駐車場に戻り、
駐車場内を抜けて土手へ上がります。
駐車場への入り口を、
歩道を歩いて戻っていく感じです。
遊歩道を歩く


右手は遊歩道になっていて、
ゆっくり座って観れるベンチが
あちこちにあります。
松の木越しの立石が素晴らしいです。

松の木がねじれている理由
松の木といえば、すべてぐにゃぐにゃと
ねじれているイメージが強いですが、
成長中に海風にさらされているから、
松はねじれるのです。
山の中の海風の影響を受けない松は、
真っ直ぐに育ちます。
公園やお金持ちの庭などにある松が
ねじれているのは、
人間が縄で引っ張って
人工的にねじったものなのです。
なので、当たり前にあって
見飽きた感もありますが、
海辺のねじれた松は
自然が作った唯一無二の創造物なのです。
そう思えばひとつひとつ
特別に思えてきませんか?
この松の木も原画同様、
世界にひとつだけの芸術品です。
梵天鼻(岩場の岬)から秋谷の立石を愉しむ

遊歩道から岩場の岬に降りれます。
この岬は梵天鼻(ぼんてんばな)と
呼ばれています。
下から見上げる形で、
秋谷の立石を望むことができます。
長い年月をかけて、
波に削られて形を変えてきた岩場が、
そしてこれからも変えていく岩場が、
自然のまま足元に広がります。


夕暮れの秋谷の立石

散策が済んで時計を見ると、
日の入りまではまだ、一時間以上あります。
ここに夕日が滲んだらどれだけ美しいのか。
左手の砂浜から防波堤の下に行き、
座って日没まで待つことにしました。
寄せては返す波と、海鳥。
北へ帰りそびれたのでしょうか。
思いを馳せながら、
時間が過ぎるのを待ちます。
さすがにそれだけじゃ持たないので、
この記事を書いて時間を過ごしました。
気がつけば日が落ちてきていて、
返す波も少し強くなり、
水しぶぎがかかるようになってきました。

あと、少しです。
波で遊ぶ子供達と釣り人。
海を眺めながら寄り添う恋人たち。
防波堤の上には心なしか
人が増えているような気がします。
皆、日没を待っているのか。
しかし暗くなるにつれ人の影は消え、
雲行きが怪しくなり、
せっかくの夕日は灰色の雲の向こうへと
消えていってしまいました。
水平線まで落ちてきてくれていたら、
もっと良かったでしょうね。
腰を上げて、少し肌寒くなった横須賀の街を、
後にしました。




