バイクで漂うソロツーリング〜朝焼けを探しに行く三浦半島城ヶ島編(神奈川県)

バイクは孤独を満喫するもの。
ひとり、朝焼けを探しに、夜明けの街へ。
三浦半島城ヶ島へ小さな旅に出ました。

旅にトラブルはつきもの

深夜2時に起きる予定で目は覚ましたものの、
いつもの頭痛が始まっておりまして。

部屋の明かりはつけっぱなし。
どうにか目を開けて目薬をさし、
数分後に鎮痛剤を飲んでまた目を閉じる。

結局ベッドから出て準備を始めたのは3時過ぎで、
出発は4時前でした。

今の時期の神奈川の日の出は4時半頃。
私の住んでいるところからは、
ナビで見ても1時間以上あります。
もう間に合わないのは確定なのですが、
日の出後の空も美しいですからね。

慌てずに出発です。
まあそれはそれでいいのです。

バックミラーに写った青い宝石

最初珍しくエンジンがかかりづらかったのですが、
なんとか走り出してからは、
ギアの調子もいいようでした。

暑かった前日とは違い、
少し冷える風が心地良かったです。

走り出して20分もしない頃、
とある高台を下っている時に、
バックミラーに薄明の空が写りました。
立ち並ぶ丘の住宅地の向こうに。

現地で見たかった、
日の出前の朝焼けの空です。
タンザナイトの宝石のような空。

どうせなら気づかなければよかったのにと思いながら、
振り返らず(運転中なので当たり前ですが)、
そのまま坂道を走り抜けました。

偶然が必然になる。それが一人旅

途中コンビニに寄って朝食を。
もう急ぐ気もありません。
そもそも、急いで飛ばしていくような
ツーリングはしませんから。

時々、偶然が必然になる

これが一人旅です。

若いライダー達が、ガラ空きの駐車場で、
押しがけをしていました。

パンの残りのひとくち分を、
コーヒーで胃に流し込んだら、再出発です。

さあ行こうとバイクにまたがり、
今更ながら空を見たらなんと、
タンザナイトのかけらが。

偶然が必然になったのです。
ここで休憩しなかったら、出会えなかった空です。

詩人が愛した島。城ヶ島へ

半島に入った頃には、
すっかり日が顔を出していました。

城ヶ島に渡る城ヶ島大橋は、
今は通行料無料になっています。
料金はかかりません。
なのでそのまま橋を渡れます。
この橋の上からの景観も素晴らしかったです。

そして島には、その橋を見つめるように、
城ヶ島を愛した詩人、
北原白秋の詩碑が佇んでいます。

橋を渡り終えたらカーブを下って、城ヶ島へ。

城ヶ島公園は8時開演のため、
公園へ続く道はまだ封鎖されていました。

そのまま道なりに進み、渡し船発着所付近へ。

バイクを停めて、
明け切ってしまった空をしばらく眺めました。

ここで朝焼けが見れたら最高だろうなと、
ぼんやりと想い馳せながら。

海沿いで戯れる恋人達や、
釣りを楽しむ家族の脇を抜けるように走り、
島を出て、帰路につきました。

いつか日の出前の薄命の空に会いに、
またこの島に訪れたいと思います。

あとがき〜城ヶ島について

城ヶ島には、詩人・北原白秋の詩碑が
建てられています。
大正時代に作られたその恋の歌は、
たくさんの恋する若者たちを、
城ヶ島に呼び寄せたそうです。
ロマンチックですよね。

海に囲まれて、民宿やホテル、
食堂などもいくつかあるようです。
もちろん駐車場もあります。

海上イケス釣り堀などもあり、結構な人が
釣りを楽しんでいました。

泊まりがけで来たり、
ドライブがてら、
釣りを楽しんだり、
漁港の魚料理に舌鼓を打ったり、
城ヶ島公園、城ヶ島灯台公園から
望む自然の海を眺める休日も、
きっといいものでしょうね。