「ZEN展」というアート公募展があります。
絵に限らず、多種多様な芸術作品が
展示されている公募展です。
展覧会名が、水墨画家を嬉しくさせますね。
「ZEN」=「禅」のことかなあ、
なんて想像してしまいますから。
私もこちらの展覧会へ参加させていただき、
水墨画部門で優秀賞を受賞しました。
参加した理由は、受賞方式にあります。
各賞を決めるのは招待された諸先生方ではなく、
ご来場者様による投票形式だったからです。
この記事では、
そんなZEN展の魅力と、
行なっている公募展について、
そして私の受賞作についても
書かせていただきました。
目次
ZEN展の開催場所や公募について
上野の東京都美術館と埼玉県立近代美術館で
公募展を開催しています。
誰でも参加できます。
受賞者や投票件数の多かった
作家さんを集めた選抜展が、
銀座で開催されています。
他の場所でも精力的に展覧会を行っています。
来場者の投票で決まる公募展ですので、
初参加で大賞を取られた作家さんも
いらっしゃるようです。
それは作家側にも、
観る側にも魅力的な話だと思います。
ちなみに私の場合、
元々よその公募展で落とされた作品を
こちらに改めて出展して、受賞しました。
「参加を続けて公募展の会員になって
会費を払うようになってから受賞」
といった不思議な現象が起こる場所ではなく、
ちゃんとお客さんに楽しんでもらえているかが
わかる場所だということですね。
ZEN展は受賞賞金はありませんが、
それよりもお客さんに選ばれたということが
それに勝る名誉だと私は思っています。
ZEN展の魅力
出品作品は多種多様〜絵からパフォーマンスまで様々
「ZEN」=「禅」かなあなんて考えていたわけですが、
実際は水墨画のコーナーだけに限らず、
水彩画、油絵、書、鉛筆画から工芸、写真、
はてはライブパフォーマンスまでなんでもあります。
水墨画はその一角でしかありません。
ジャンルを問わず、様々な芸術が集っています。
出展料を納めるだけで参加できる公募展のため
(唯一、子供にも見せられる作品をということで、
アダルト作品は受け付けていません)
全てが全てハイクオリティではありませんが、
小さな子供の絵から熟練の作品まで多種多様で、
なんでもありな、
ある意味カオスとも言える会場が、
なんともいえず斬新であり純粋でもありました。
「これが芸術」みたいな古臭い縛りに、
真っ向から向かっていく意気込みを、
勝手に感じてしまいました。
私自身、古い伝統にこだわるだけの
芸術の世界には興味がないので、
こういった展覧会が存在することは、
とても素晴らしいことだと思っています。
来展者の投票で決まる賞
ZEN展の受賞は、来場者の投票によって決まります。
インターネットで見つけたこの公募展に
「参加しよう」と決めた最大の理由はこれでした。
世に多数ある公募展ですが、大抵の場合、
受賞は主に主宰に関わっている
芸術家の先生方の審査で決まります。
その先生方は、基本的に古い人達です。
その人の歴史がというわけではなく、
感覚が古いのです。
もちろん、そういう方ばかりではないので、
一概には言えませんが、
たとえば音楽でもなんでもそうですが、
良し悪しはお客さんが決めることだと思っています。
審査のためにご機嫌をとられながら選ばれた、
地位の高い先生方ではなく。
なので、選ばれた時は本当に嬉しかったです。
著名な先生方からその技術について
指導を受けることはとても貴重で大切なことですが、
人の胸を打つかどうかは、
技術だけではありませんから。
技術を学ぶために心があるのではなく、
心を伝えるために技術があるのです。
私の作品〜第17回公募ZEN展・水墨画部門優秀賞作品
作品名「向かう、孤」
カラスが三羽、舞っているが
それぞれが「孤」を抱えて
それぞれの人生を羽ばたいている
共に歩むのか、赤の他人か
それぞれが「孤」である
追記:この作品は「守るものはあるかと羽ばたいていく」
とタイトルを変えて、
私の個展でご購入いただき、販売済のものです。
まとめ
今回話したことは、
- ZEN展の魅力
- ZEN展の紹介
- 八束徹作品について
です。
何よりも、お客さんの投票で決まるって、
嬉しいですよね。
我こそはという作家さんは、
ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。