水墨画や書とお香のつながりとは?〜4月18日はお香の日

現代において、お香の香りは、
古臭く感じるものではないでしょうか。

お寺で使われているのもお香ですし、
墓参りの際の線香も、そう。
そういった場所での香りという印象が
きっと強いはずです。

となるとやはり現代人の感覚では、
古臭かったり、陰気臭かったりと、
そう受け止められるのは
仕方ないことかもしれません。

ですが、お香は日本では古来より
長く国民に愛されてきたもののひとつであり、
水墨画や書道とも深く
つながっているものでもあるのです。

お香の伝来とお寺の香り

日本でのお香の歴史は古く、
淡路島に香木の沈香(じんこう)が
漂着したことから始まります。

他の流木同様に、
生活品として利用するために
木に火をつけたのだと思いますが、
燃やすととてもいい匂いがしたので、
土地の有力者が朝廷に献上し、
そこから全国へ広まりました。

この話からわかるように、
お香とは香木とされる
木の香りのことです。

沈香は今話した通り
燃やすことで香りがする香木ですが、
インドから仏教とともに伝わった
白檀(ひゃくだん)という香木は、
燃やさなくても香りが漂います。

なのでそのまま仏像や仏具などに
利用されています。

お寺の中に入ると、
香炉から独特の香りが漂っていますよね。
一般的にお香=お寺なので、
お葬式や法事などのイメージから
辛気臭い香りとされがちですが、
お香も香水同様に、
気持ちを落ち着かせてくれるものです。

墨とお香のつながり


「墨を擦ると心が落ち着く」
といいますよね。

静かに心を落ち着け、墨を擦り、文字を書く。
それが書の道、和の心、、、
的なイメージだと思います。

しかし実際は
和の心がどうのこうのではなく、
墨には香料が入っているため、
その香りが人を落ち着かせている
というだけなのです。

墨の材料の膠(にかわ)が物凄く臭いので、
それを隠すために入れている
というわけです。

ただ単に、お香の香りで、
気持ちが落ち着いているだけなのです。

男が女のつける香水やシャンプーの香りに
ドキドキしたりとか、
それと同じ次元の話だと思います。

こんなことを言うと、
そんな低俗な話と一緒にするなと
怒る方もいるでしょうが、
芸術に低俗も高尚もありません。

それに和の心だとかは、
墨をすることで生まれるものではなく、
最初からあるものです。

まあ、こんなふうにお香は
幅広く使われています。
という話ですね。

まとめ

さて今回話したのは、

  • お香の伝来とお寺の香り
  • 墨とお香のつながり

についてでした。

私は水墨画を描くようにならなければ、
こんな知識を得ることは
なかったかもしれません。

ひとつ学ぶとまたひとつ学びが増える。
これが生きていく楽しさに繋がります。

日本の文化になくてはならないお香。

あなたの周辺で当たり前のように、
お香はその香りを
漂わせています。