【孤独の歌】自作の歌詞とその背景を綴る第1話〜愛が遠ざかる

いつまでも消えなかった恋心

中学生時代の、手を繋ぐのも恥ずかしいような、
淡い恋の話です。

この恋人をモデルにして、
その当時も上京後も、
たくさんの歌を書くことになります。

中学3年の時、部活が一緒だった同級生の女子に告白をして、
お付き合いをする形になりました。
告白した場所は学校の屋上でした。
なんて言ったかは覚えていません。

付き合うといっても何をするわけでもなく、
告白してOKをもらい、その形に収まるだけで
充分嬉しいような、まだそんな時期です。

学校から彼女の家に向かう坂道。
夕暮れの下校時に、チャイムの音に背を押され、
そこを一緒に帰るのが嬉しかったものでした。

文化祭でコピーバンドをやった時には、
あるラブソングを彼女のためだけに歌いました。

雪のつもる街をふたりで
ボーリングに行ったのも覚えています。
彼女は市内に住んでいましたが、
私は市内に出るにも車が必要な農家のせがれ。
待ち合わせ場所までの送り迎えは、母親の車でした。

その道中、母親は私の気の利かなさを
心配していました。
私の心配というより、相手の心配を。

私は愛情が足りないというか、
自分のことばかりでした。
普段も彼女のそばにはいかず、
男友達とばかりじゃれていて、
寂しい想いをさせてしまっていたと思います。

相手を楽しませることができていたのか。
子どもの頃の恋愛話だとしても、
自分と関われて良かったと思ってもらえただろうか。
意味はあったんだろうか。

今でも振り返ると申し訳ない気持ちになります。

秋の文化祭が終わる頃は、
ちょうどだんだんと自分の性格が変化してきた、というか、
もっと自分を出そうとしていた時期でもありました。

「みんなの輪」

にいるのをやめようと。

そこからはずれようとする奴と、
恋だ青春だとやるのは、つらいに違いない。
これから待っている高校生活では、
みんなと楽しく笑っていてほしいと願い、
お別れに至りました。

本当は好きで好きで仕方なかったです。

高校に行っている3年間は
ずっと片思いをしていました。
さっき話した理由から、
報われたいと願っていたわけではなく。
消えない気持ちをそのままにしておいただけのことです。

いや、ちょっとかっこ悪いこともしたかな笑

この歌は、その当時に書いたものです。
この歌詞にはそのかっこ悪さが
充分に出ていますね。


彼女が今幸せでありますように。

愛が遠ざかる

もう二度と戻れないと 君は言うけど
この僕の愛は誰にも 止められはしない

冷たく落ちてゆく この心を
癒せる人は 君しかいない

愛が遠ざかる
僕を置き去りにして
君が遠ざかる
僕を思い出にして

二人で帰ったあの道 今は通らない
夕暮れ並んで歩く 思い出が多過ぎる

隣で笑ってた 君の笑顔
見つめることができなくなる

愛が遠ざかる
僕を置き去りにして
君が遠ざかる
僕を思い出にして