今回のツーリング先は
神奈川県の真鶴半島。
旅の目的は、馴染みの店で働く
「お母さん」がかかわっていたという画家、
中川一政先生の美術館です。
残念ながらすでに亡くなっていますが、
お母さんにその話を聞くたびに、
一度行ってみようと思っていました。
カーテンを開けたら、曇り空。
風はなし。
夏がいたずらをするように
どこかへ隠れた9月某日。
ライディングに快適な天候でした。
目次
通り過ぎた雨と夏の終わり
![](https://yatsukatoru.com/wp-content/uploads/2020/09/bike0208.jpg)
朝7時に出発。
世間はちょうど出勤時間帯でしたが、
南へ降るのにさほどの混雑もなく、
すり抜ける必要もその気もなく、
のんびりと走る。
粋がって飛ばす必要はありませんし。
車線を変えたがっている私を察して、
大型のトラックが道をゆずってくれました。
インナープロテクターの上にはカーディガン。
数日前までの灼熱は嘘のような快適なライディング。
途中、ブレーキランプが片方切れた
焼き芋屋のトラックの後ろにつく。
焼き芋には気が早い気がしたけれど、
悪くないと思えるほどの肌寒さを感じながら、
海が広がる134号線へ。
灰色の空にくすんだ早朝の静かな海。
ポツリポツリとサーファーが浜辺に漂う。
それを横目に黙々と走る。
孤独に走る。
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波に打ち付けられた岩の佇まいは
いつ見ても荘厳です。
西湖バイパスを経て、真鶴駅へ。
真鶴ブルーラインには乗らずに、真鶴駅へ。
曇り空にたたずむ真鶴半島
真鶴半島へ
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駅前を折れて、真鶴半島へ。
美術館は山の上にあるらしく、峠道が続きます。
平日ということで車もほとんどなく、
こういう時はだいたい、油断した対向車が
車線を大きくオーバーしながら
曲がってくるので危ないですね。
運転手は知らん顔ですれ違っていくだけ。
森を抜けるように走り続けて、美術館へ到着。
木漏れ日がさす、ジブリの世界のような
森の中に建っていました。
中川一政美術館
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入り口へ向かう途中、
ふっと妙な予感がしたと思ったら、
なんと臨時休業中。
ちゃんと事前に調べないとこうなります。
ああ無情。
グラスを傾けながらお母さんの思い出話を聞くたびに、
その人柄に魅力を感じていたし、
洋画だけでなく、書や水墨画も描かれている先生なので、
ぜひ一度生の作品を観たかった。
今はまだそのタイミングではなかったのかもしれない。
そう言い聞かせながら、
また折を見て尋ねようと美術館を後にしました。
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真鶴半島内を周回〜真鶴岬へ
![](https://yatsukatoru.com/wp-content/uploads/2020/09/bike0213.jpg)
ナビを見ずに走っていたら
また駅前に戻ってきてしまったので、
Uターンして半島内へ。
車やバイクなどがあればそんなに広くもないです。
手前には民家も多く、
海側に出れば港には漁船が停泊し、
道沿いには土産物屋、海鮮料理店が並ぶ。
まだ時間が早かったからか、
シャッターが閉まったままの店も多く、
いい感じで古くて、昭和の名残が随所に見えます。
まだ昼前で立ち寄らなかったけれど、
今度美術館に再訪する時には、
食事や買い物に、ぜひ行ってみたいです。
先端の真鶴岬へは、再び森の峠道を抜けていきます。
ケープ真鶴という施設があるのですが、
ここもまだ営業時間前。
駐車場も1000円と観光地価格でしたし、
美術館がやっていれば開館までの間に
散策するのも良かったのですが、
色々タイミングが悪いので、
海岸へ降りるのも全部次回にしようと決めて、
また山をくだり、真鶴を後にしました。
旅の報告と次の約束
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帰る途中にどこかの海沿いの食堂で
昼食を取ろうと思いましたが、
立ち寄った店も開店20分前。
土産を物色しながら待つ気にも
ぼんやり対岸の海を眺める気にもならず、
あきらめて結局そのまま帰ってきました。
早く来過ぎただけって話もありますが、
それでも噛み合う時は噛み合います。
こういう旅になることもありますね。
ずれたタイミングは、それはそれです。
自宅に到着したのは13時前。
潮風にさらされた愛車を拭き上げて、
午後は夕方まで絵を描いてから、
店に今日の旅の報告をしてきました。
臨時閉館中だったよと。また行ってくるよと。
笑い話を肴に、焼酎ロック。
旅の疲れを癒した夜でした。
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