掛け軸?額装?どっちがいいの?〜水墨画の飾り方

こんにちは。
水墨画アーティストの八束徹です。

単純に「絵を飾る」ということならば
イメージはできても
水墨画だと、やっぱり掛け軸??

そんな感じの方も多いのではないでしょうか。

今の時代、水墨画の飾り方は、
和室やお寺に重々しく存在する
掛け軸表装ばかりではありません

この記事では、
その掛け軸表装(軸装)と額装、依頼先、
絶対に必要な裏打ち、
市販の額にするのかプロに依頼するのか、

について話していきます。

軸装水墨画を掛け軸にして飾る

これこそ水墨画の飾り方!
と言われそうな、掛け軸表装。
掛け軸は水墨画のイメージに
一番近いのではないでしょうか。

作品を掛け軸に仕立てることを
軸装」といいます。

和室の床の間(一段高くなった空間)
の奥にかけられた掛け軸。
そしてその和室を仕切る襖に描かれた絵。
仏壇やお寺。
どれもまさに「和の空間」。

水墨画に携わっている人以外では
水墨画の認識は
その程度のものかもしれません。

私も水墨画を始めるまで
そんな感じでした。

しかし、掛け軸による古典的な飾り方も、
古くから続いてきているもの、
人々の生活に根ざしてきているものです。
続くということは、ほかに代わりのない
良さがあるからです。

墨だけで描かれた、
無駄を省いた水墨画の趣きは、
日本人の持つ奥ゆかしさと通じるもの。
そんな古き良きものを飾るのに、
相応しい表装方法のひとつだということも、
揺るぎない事実なのです。

ただ、固定観念が強すぎて、
掛け軸を洋室に飾る
という考え方が定着していないのが、
かなり残念なところです。

仏壇にある仏画を飾るようなもの
ばかりではなく、
装飾が少ないシンプルな掛け軸も
ある
んですよ。

仏壇や和室にこだわる必要はないんです〜日本のアートを支え続ける現代の掛け軸表装

額装水墨画を額に入れて飾る

画・八束徹

絵を飾るといえば、
真っ先に浮かぶのがこれですね。

額に入れて飾る「額装」です。

壁にかけたり、床やテーブルなどに
立て掛ける飾り方になります。

額装は、額のデザイン、
マットの色の組み合わせ

絵に合わせて決めていきます。

額にはいろんな種類があります。

デザイン額、ポスター額、など、
絵のジャンルにそって作られていて、
その中で水墨画に合う額は
書道額などがメイン
とされがちですが、
それは古典的な水墨画を飾る場合の話であり、
現代では水墨画も幅が広くなっていますから、
狭い範囲に縛られる必要は
全くありません

表面を保護する素材には、
ガラスとアクリルがありますが、
アクリルの方が劣化に強い、
軽い、割れにくい、
紫外線カット率が高く
作品の日焼けから守ってくれる、
などの理由から、
アクリルが選ばれる傾向にあります。

金額的にはアクリルの方が
割高
になります。
なんでも良いとされるほうが、
値段も高くなるものですね。

額全体の金額は数千円のものから万単位へと
質、絵自体の大きさによって、
値段が上がっていきます。

軸装や額装はどこに頼むの?

軸装・額装は表装屋さん、額装屋さんに
依頼するのが一番
です。

ネットで額やマットの色を組み合わせて、
お財布に相談しながら注文したりもできます。
そうやって好みの色や形を
選びたいところ
ですが、
やはり自分で決めずにプロに相談しながら、
決めていきましょう。
もちろん、予算と相談しながら。

軸装も額装も、保管のためばかりではなく、
絵をよく魅せるためにするものです。
そのプロの仕事が、絵を飾った場所の
彩りに大きく影響します。

私も依頼を受けて額装まで
こちらで請け負う場合は、
必ず馴染みの表装店に依頼をしています。

水墨画の保管に必要な裏打ち

左が裏打ち済み・右が裏打ち前

和紙は水分を吸い込むので、
乾くとシワシワになります。
それをまっすぐに伸ばしてくれるのが、
裏打ちです。
その名の通り、紙の裏に
専用の和紙
を貼り付けます。

絵を購入する場合は普通は裏打ちまで
されているでしょうが、
念のため確認するようにしましょう。

自分で和紙に描いたものならば、
表装の依頼時に
大抵は裏打ちもしてくれます
洋画専門のようなところは
これも念のため確認を入れましょう。

それに伴って、裏打ち代も
必要になってきます。
アイロンを使って自分でやる
専用の道具もあり、
それなら安上がりかなと
思ってしまいますが、
失敗したら面倒なので、
プロに依頼するのが無難です。

市販のものにするかプロに依頼するか〜額装・表装にお金をかける意味

絵の軸装額装には、お金がかかります
安くても数千円〜絵の大きさによっては、
数万・数十万になります。

そうしてお金をかけてまで
その絵を額装して飾るということは、
それだけその「絵」が大切なものだから
ということになりますね。

自分で一生懸命描いた力作、
幼い子供が描いてくれた思い出の絵、
友人が誕生日に描いてくれたもの、
どうしても手に入れたくて
高額で買った作品、など。

絵にはストーリーがあります

それは、その絵を描いた
人間・作者のものばかりではなく、
その絵を手にしたあなたにとっても
同じことなのです。

その絵を手にした理由、背景が、
あなたにとっての、
あなただけのストーリーになるのです。

「大切にしたい

その想いにしたがって、

プロに依頼するか、
市販のもので済ませるか、
考えていきましょう。

まとめ

今回話したのは、

  • 掛け軸表装(軸装)
  • 額装
  • 額装や軸装の依頼
  • 作品の裏打ち
  • 軸装・額装を依頼する意味

についてでした。

単純に絵を飾る、というだけの話ですが、
その空間をどう演出するか
どんなふうに彩るか
考えるだけで楽しいものです。

あなたにとっての、
そしてあなただけの
「絵のある生活」が
素晴らしいものになることを願っています。