こんにちは。
水墨画家の八束徹です。
雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)とは、
遠くで雷の音がし始めるという意味です。
春の雷と書いて春雷。
夏のそれとは違い、
遠くで低くうなるように鳴り、
また違う種類の不穏さを感じさせます。
そして冬眠中の虫達にも
春を知らせるのです。
この記事では、その雷乃発声、
そして今回描いた水墨画、
について話していきます。
*3月30日から4月4日頃の七十二候は、
春分末候 雷乃発声(かみなりすなわちこえ をはっす)です。
二十四節気では、春分(しゅんぶん)。
その春分を3つに分けたうちの3番目(末候)です。
目次
春雷は春を告げる?虫達を起こす「虫出しの雷」|雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)

春を告げる春雷
対になる七十二候は秋の雷乃収声になります。
さて、この春の雷は
春雷(しゅんらい)と呼ばれ、
南下する寒冷前線に
南からの暖気が流れ込み、
積乱雲が発達することによって
起こります。
この雷も春を告げるものの一つと
数えられていて
春の季語にもなっています。
また、冬眠中の虫達を起こす、
「虫出しの雷」
とも呼ばれ、
この頃に冬眠から目を覚ます虫達は、
もしかしたらこの春雷のゴロゴロを
目覚まし時計代わりに
しているのかもしれません。
雨に散る桜、その儚い美しさ
春雷が轟き、降り出した雨に、
満開の桜はその花びらを
散らしてしまいますが、
雨で濡れた足元に散らばる
桜の花びらもまた風情です。
ゴロゴロと鳴る雷の怖さと、
暗い空と不安と、降りしきる雨と。
散る桜の寂しさと。
過ごしやすさへの期待と___
あれこれ入り混じりながら、
春はやってきます。
水墨画で七十二候を描く|雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)

ゴロゴロと色々あせた空に響く雷鳴。
それは「虫出しの雷」ではあれど、
人にとっては恐怖の対象でもありますね。
小さい頃は特に、
雷鳴が聞こえてくると
慌てて家に帰ったものでした。
まだ生まれた町しか知らない
幼い子供の私は、
遠くに広がる山の向こうで、
何か得体の知れないことが起きていると、
そんな妄想をしていました。
それこそ、雷神様ではありませんが、
そういった神様のようなものの存在を
信じていた頃の話です。
今でこそ、そんな夢は見ませんが、
雷を避けて帰宅した故郷の家が
私にとってあたたかいものだったことは、
妄想ではありませんでした。



