【7色の虹】その色の数え方|虹は天と地をつなぐ架け橋|虹始見(にじはじめてあらわる)

こんにちは。
水墨画アーティストの八束徹です。

虹始見(にじはじめてあらわる)とは、
雨の後に虹が出始めるという意味です。

七つの色があるとされる、虹。
雨上がり、見上げた空にかかる虹は
とても神秘的ですね。
遠い昔の人はそれが天と地を
つないでいると信じていました。

その7つの色には、
古来より数え方がある
のです。

この記事では、その虹始見、
今回描いた水墨画、
について話していきます。

*4月15日から4月19日頃の七十二候は、
清明末候 虹始見(にじはじめてあらわる)です。
二十四節気では、清明(せいめい)
その清明を3つに分けたうちの3番目(末候)です。

七十二候・虹始見(にじはじめてあらわる)

虹の色の数え方

七色の虹とはいいますが、
色の認識は国によって違ったりします。
日本では、外側から、
赤・橙・黃・緑・青・藍・紫
(せきとうおうりょくせいらんし)の7色
です。

春先から現れ始める虹。
太陽が空の雨滴を通過して生まれる虹。

畳んだ傘を抱えて歩く学校からの帰り道、
雨上がりの空に虹がかかっていると、
何か得した気持ちになったものです。
というか、私は今でもそうです。
虹に心が躍るのは
いくつ歳を重ねても変わりません。

ホースの水でも人工的に作れるとはいえ、
空にかかるあの風景が見たいわけで。
心にしまわれた情景のひとつなわけで。

虹は天と地をつなぐ架け橋

最初に話したように、
虹は太陽が雨粒などの水滴を通過して
生まれます。
しかし大気が潤っている真夏とは違い、
冬の乾燥から抜け出したばかりの
春の大気では、
くっきりした虹は生まれません。

しかしそれが春の虹であり、
そんな淡く力なく、
儚ささえ漂わせる姿が
美しくもあり
心を落ち着かせてくれるのです。

遠い昔の人達は、
虹は天と地を繋ぐ架け橋
だと信じていました。
ロマンチックですよね。 

夢は夢だから良いのです。

春が来たと言っても雨も冷たいし、
寒い夜もあるでしょう。
なんとなく寂しい日には、
雨上がりの空を探してみるのは
いかがでしょうか?
あなたの暮らしに神様の贈り物が、
届くかもしれません。

届かなければ次の季節をまた待ちましょう。
慌てずに待ちましょうね。

【作品紹介】水墨画で七十二候を描く〜虹始見(にじはじめてあらわる)

「淡い虹がかかる季節になった」

今回の七十二候はそんな意味なので
遠い春の山あいに架かる
春の虹を描きました。

虹が主役ですが、派手さを避けて
遠くに小さく見えるように描いています。
まずは遠景を描き、
その奥に虹を走らせています。

目的はその美しさと春の虹の儚さを
表現することです。
そのために「赤橙黃緑青藍紫」の7つの虹色を
そのまま全部描く必要はありません。

水墨画は引き算です。

儚さ、無駄のなさを描くのには
特化したジャンルだというのが
わかると思います。

この時期の雨の冷たさを忘れられる
夏がやがてやってきます。
高く青い空を覆う入道雲は
夏の激しい雨を降らせますが、
その代わりに天に届く
鮮やかな虹も届けてくれます。

今とは違う、夏のくっきりとした虹を。

けれど私があなたに届けたいのは、
この時期の淡い儚い虹です。
優しい虹模様です。

繰り返すあなたの季節に夢が
広がりますように。

●絵のサイズ 半紙(F4) 334mm×243mm
●額装について
サイズ – 太子 379mm×288mm
色 – 白
マット色 – 薄藤


*著作権は八束徹に帰属します。
絵のダウンロードや無断転載はお控えください。

まとめ

今回話したのは、

  • 七十二候・虹始見(にじはじめてあらわる)
  • 水墨画で描いた虹始見(にじはじめてあらわる)

についてでした。

次の七十二候は、
穀雨初候 葭始生(あしはじめてしょうず)です。

二十四節気が穀雨に変わります。