【秋のお彼岸】お彼岸に咲く真っ赤な彼岸花。その由来は?

お彼岸は、死者と再会する日です。

年に二回あるお彼岸ですが、
秋のお彼岸といえば
真っ赤に咲き誇る彼岸花です。

その花はなぜ彼岸花と呼ばれるのか?
そもそもお彼岸詣りはなぜあるのか?

この記事では、
そんな秋のお彼岸にまつわる話を
していきます。

秋のお彼岸について

真っ赤に咲き誇る彼岸花

七十二候・玄鳥去(つばめさる)が終わると
二十四節気が白露から
秋分に変わります。

その1日目の秋分の日を中心に、
前後3日間を含めた計7日が、
秋の彼岸の期間です。

秋のお彼岸といえば、
真っ先に思い浮かぶのが、
真っ赤に咲き誇る
彼岸花ではないでしょうか。

春のお彼岸の印象を
薄くするくらい、
強いイメージを持つ赤い花です。

彼岸花は、反り返りながら咲く、
赤く染まった毒性の花です。
ちょうどこの彼岸の時期になると
花を咲かせるので、
彼岸花と呼ばれています。

雨の後に一斉に咲く現象により、
「雨後の彼岸花」という言葉もあります。

別名・曼珠沙華(まんじゅしゃげ)。
曼珠沙華とは、仏教の教えが記された
法華経(ほけきょう)に書かれている、
釈迦が説いた教えに対して
天が降らせたとされる4つの花、

  • 蔓陀羅華(まんだらけ)
  • 摩訶曼陀羅華(まかまんだらけ)
  • 蔓殊沙華(まんじゅしゃげ)
  • 摩訶蔓殊沙華(まかまんじゅしゃげ)

から取られた呼び名です。

簡単にいうと、仏教では
ありがたい花として
伝えられている
ということですね。

人や地域によっては、
彼岸の持つイメージ(=あの世)を避けて、
あえてその呼び方をする場合もあります。

彼岸は三途の川の向こう側のことですから。


ちなみに川のこちら側のことは
此岸(しがん)といいます。

彼岸花が咲き誇る場所に、
亡くなった人の姿を思い浮かべる人も
いるでしょうね。

お彼岸はどちらも、
亡くなったご先祖様や
亡くなった大切な人に会いにいく日。

秋口の肌寒さが
その思い出にも吹き付けて
より彼岸花の存在を
私達の心に残すのかもしれません。

秋の彼岸のお供物

太陽が真東から登り、
真西へ沈む
春分の日と秋分の日。

仏教ではその両日を、

あの世とこの世が一番近い日

としています。

だから私達はこのお彼岸の期間に、
三途の川を挟んで、
先立った人と再会することができる
というわけです。

お彼岸のお供物は、
秋はお萩、春は牡丹餅
どちらも同じような食べ物ですが、

お萩は、秋の七草のひとつ萩の花から、
牡丹餅は、春の花である
牡丹からその呼び名とつけられたと
言われています。

材料の小豆も、秋に収穫されたばかりの
小豆は柔らかいためつぶあん
春になると固くなるため、
皮を剥いて作るこしあん
使われます。

極楽浄土がどれほど
素晴らしい場所だとしても、
心を込めて作ったお供物が
一番喜んでもらえるはずです。

元気でやってますか?
寂しくはないですか?

川の向こうで暮らすあなたの大切な人は、
その問いかけに、
きっと笑顔で頷いてくれるでしょう。

まとめ

今回話したのは、

  • 秋の彼岸

についてでした。

秋の風が、真っ赤な彼岸花を
優しく揺らしています。