田んぼが冠水(かんすい)。稲への害とは?〜七十二候・処暑禾乃登(こくものすなわちみのる)

こんにちは。
水墨画アーティストの八束徹です。

暑い夏と台風を乗り越えて、
稲はようやく若い穂を実らせます。
しかし今度は、
秋の長雨が田んぼを水浸しにします。

稲への害はどういったものでしょうか。

9月2日から9月6日頃の七十二候は、
処暑末候 禾乃登(こくものすなわちみのる)です。

二十四節気では、処暑(しょしょ)。
その処暑を3つに分けたうちの3番目(末候)です。

この記事では、その禾乃登、
について話していきます。

田んぼが冠水。稲への害とは?〜禾乃登(こくものすなわちみのる)

ようやく実った若い稲穂を待ち受けるのは……

禾乃登(こくものすなわちみのる)とは、
稲が実るという意味です。

春の七十二候、霜止出苗で育った苗。
農夫たちは、梅雨が始まる前の、
雑節・半夏生までに無事田植えを終えて、
祈りとともに、稲が実るのを待ちました。

その苗が夏の日差しを一心に浴びて、
その祈りに応え、今、実り始めたのです。

それが、今回の七十二候、
禾乃登になるのです。

夏の台風は風が強く、
フェーン現象という、
山からの高温の風にさらされると
稲は脱水して枯れてしまいます。
なので田んぼの水の管理は欠かせません。

逆にこれからの秋の長雨は
水を溢れさせて冠水させてしまうので、
排水作業が必要になります。

秋雨は涼しさを運んでくれますが、
人の暮らしには恵みでも、
作物には脅威になるのです。

この時期の稲はまだ実り始めなだけで、
収穫までにはまだまだ時間がかかります。

知らぬ人の目には
穏やかに広がる田園風景ですが、
実り始めた若い稲穂は、
今は虫の音と柔らかな風に揺れながら、
不安の中で次の季節を待っているのです。

八月に収穫?早期米とは

特に台風被害が目立つ地域は西日本です。
毎年、胸の痛むニュースが届きますね。
米もその被害を受けて、
収穫に大きな影響を及ぼします。

そのため、昭和初期になると、
西日本では、早めに田植えを済ませ、
この時期に稲刈りをする、
早期栽培が始まりました。

通常の田植えは、梅雨入り前の6月頃ですが、
早期栽培では、4月に田植えを行い、
8月に収穫を行います。

こうすることで、秋の長雨や
台風の強風にさらされることなく、
収穫を安定させることができるのです。

8月の炎天下の中、
汗だくで収穫された稲は、
そのまま、8月から出荷されます。

この時期に売られている「新米」が
どの地域で作られた早期米なのか、
調べてみるのもおもしろいかもしれません。

どこでいつ収穫される米にも、

美味しく食べて欲しい

そんな農夫達の想いが込められています。

まとめ

この記事で話したのは、

  • 七十二候・禾乃登

についてでした。

次の七十二候は、
白露初候 草露白(くさのつゆしろし)です。

二十四節気は、白露(はくろ)に変わります。

草花が光る朝。朝露はなぜできる?〜七十二候・草露白(くさのつゆしろし)