半夏生にはタコを食べる?〜七十二候・半夏生(はんげしょうず)

こんにちは。
水墨画アーティストの八束徹です。

半夏生にはタコを食べるといった
風習を聞いたことはありますか?
これは七十二候ではなく、
雑節としての半夏生でのこと。
同時期に同じ名前がついているのですが
何がどう違うのでしょうか?

7月2日から7月6日頃の七十二候は、
夏至末候 半夏生(はんげしょうず)です。

二十四節気では、夏至(げし)
その夏至を3つに分けたうちの3番目(末候)で す。

この記事では、その半夏生、
雑節の半夏生、
について話していきます。

半夏生にはタコを食べる?〜半夏生(はんげしょうず)

繁殖力旺盛な「雑草」

半夏生(はんげしょうず)とは、
烏柄杓(カラスビシャク)が生えるという意味です。

半夏生にはタコを食べる習慣がありますが、
それについては、
次の雑節・半夏生でお話しします。

ここではまず、
七十二候の半夏生についてのお話を。

カラスビシャクはこの時期になると、
水芭蕉と同じく、仏炎苞と呼ばれる
苞の中に目立たない花を咲かせます。
その姿が小さい柄杓のように見えるため、
カラスの柄杓という名前になったとか。

カラスビシャクは日本中の
至る所に生える草花で、
花壇や、田畑にも自生し、
時と場合によっては
雑草として扱われています。
繁殖力が旺盛で、駆除し切るのは
不可能だと言われているほど。
それでこそ、負けない雑草の姿
なんですけどね。

女性の小遣い稼ぎ〜ヘソクリの別名

ですがそんなカラスビシャクの花は、
漢方薬としても活躍していて、
嘔吐、つわりなどに効く薬として
昔から利用されてきました。

その漢方薬としての名を半夏(はんげ)といい、
それがこの「半夏生」の由来となっています。

昔は女性がつわりの薬に使うために
採取したカラスビシャクを
薬として使わずに売り(旦那に黙って)、
こずかいを稼いだことから、
ヘソクリというまた違う別名も
あったりします。 

そんなカラスビシャクの花言葉は、
「心落ち着けて」。

ヘソクリが旦那さんにバレないように、
平静を保って!

なんて意味だったらおもしろいですね。

田植えを終えてタコを食べる?〜雑節・半夏生

田植えを終えて一安心

雑節・半夏生は、
七十二候の半夏生から取られました。
七十二候から雑節を作ったのは、
この一つ限り。

とはいえ雑節なので内容は別物。
雑節とは、日本の気候にあわせて
日本独自に作られた暦
です。
農作業に寄り添ったものが多く、
この半夏生もそれ同様のものです。

長い梅雨もようやく明ける頃。
雑節・半夏生は田植えを終える目安とされ、
この時期を過ぎて植えた苗は、
秋の収穫までに育たないと
言われて
いました。

無事田植えを済ませると、
農家では田の神を祀る行事が行われます。
今の時代、大掛かりにそれをやっている
地域も少ないかもしれませんが。

関西地方には、豊作を願って
タコを食べる風習があります。
何本もあるタコの足のごとく
植えた苗が水田にしっかりと根付くように。
そしてあのタコの足にいくつもある
吸盤を稲穂に見立てて、
稲がしっかり実りますようにと。

これは地域によってそれぞれで、
奈良では小麦ともち米で作った餅、
香川ではうどん、福井では鯖など、
独自の風習を持っています。

私の故郷では赤飯でした。
お疲れ様でしたと
母が用意した赤飯を神棚に供えた
初夏の夕暮れ時を思い出します。

同じ名前の違う花〜もう一つの由来

ちなみにカラスビシャクとは別に
ハンゲショウという花があり、
ちょうどこの「半夏生」の時期に
花を咲かせます。
葉っぱが半分以上白くなる珍しい花で、
そこから半化粧とも呼ばれています。

これも雑節・半夏生の由来の一つです。

まとめ

今回話したのは、

  • 七十二候・半夏生
  • 雑節・半夏生(七十二候とは別)

についてでした。

次の七十二候は、
小暑初候 暑風至(あつかぜいたる)です。

二十四節気は小暑に変わります。