【水で薄めるだけ】筆ペンでかっこいい水墨画風イラストを描く方法

筆ペンでかっこいいイラストを描きたい

こんな風に筆ペンでの作画を思い描く時、
その完成図は水墨画のような
ものではないでしょうか。

それが、なんと水で薄めるだけで
できてしまうのです。

そもそも筆ペンって、墨をすって
筆で書く手間を省くために
作られたようなものだと思います。
するとやはり系統的に、
水墨画・墨絵を思い描くのは自然なことです。

それに筆ペンならスケッチをする場合も
持ち運びが簡単だし、さっと描けますよね。

今回の記事では、
そんな筆ペンについての簡単な知識、
使用した筆ペン、使い方とその効果、
実際に筆ペンで描いた3作品、

について話して行きます。

筆ペンについての簡単な知識

穂先について

硬筆・柔筆・毛筆タイプの
3パターンがあります。
穂先の太さもそれぞれあります。

絵を描くには毛筆タイプをお勧めします。
硬筆タイプは普通のペンと変わりませんし、
柔筆での表現は毛筆で
筆圧を変えることによって再現できます。
穂先も気持ちちょっとしなるくらいです。
せっかく筆ペンでの絵で、
水墨画・墨絵感を出したいのなら、
毛筆タイプ一択です。

インクについて

染料インク・発色の良い一般的なもの。
顔料インク・滲みにくさを考慮したタイプ。
墨汁・実際に墨汁を使用しているもの。

今回使ったのは、この墨汁タイプものです。
穂先も「面で描く」表現を
少しでも可能にするために、
太字用を選びました。
面で描くとは、筆を寝かせて
筆全体を使って描くことです。

使用した筆ペンについて

墨運堂さんの
墨液墨筆・太字を使用しています。
墨の世界では知られたメーカーさんです。

使い方とその効果〜筆ペンで水墨画技法を使う方法

基本は水で薄めるだけ

まず、そのまま描いては
濃墨だけの絵になってしまいます。
それだけでも墨絵としては成立しますが、
水墨画技法における「淡墨」表現を、
筆ペンでも可能にしたい。

そのために使ったのが、
筆先を水につけて薄めて描くという方法です。

水で薄めたことによる効果

以下、水につけずに描いたものと
水につけて描いたものです。

筆を立てて穂先だけで線で描いたり
筆を寝かせて面で描いたりしています。

水につけない場合と水につけた場合とで、
大きく違いが出ているのがわかると思います。

毛筆ならば当然もっと幅が広がります。
見比べる場合は、
以下の記事を参考にしてください。

淡墨と淡墨をクロスさせると、
先に描いた線が後から描いた線の上にきます。

この墨独特の技も試してみました。

実際に墨をすったものが左、
水をつけた筆ペンで描いたのが右です。
どちらも横線を先に描いています。

筆ペンで描いたものも、その差はあれど
先に描いた線が上に来る
という効果が出ています。

こういったことからも、
毛筆で描いた時ほど幅は広がりませんが、
それらの効果を利用しながら
水墨画イラストを描くことはできそうです。

筆ペンで実際に描いた3つの作品

紙は通常水墨画を描くのと同じように、
和紙を使用しています。

筆ペンで竹を描く。

竹は水墨画の四君子、
竹・梅・蘭・菊のうちの一つ。
水墨画の基本でもあります。
それを筆ペンで描いてみました。

滲み方も発色
(これが写真では伝えられないのですが)
も独特ですが、
これはこれで個性のある絵が
出来上がりました。
細い毛筆だけを使って
描いた感じではありますが、
濃淡も出ていて、破墨法も使えていて、
しっかりと水墨画の装いを得た
作品が出来上がりました。

竹を描く時は、筆を寝かせてぐっと押し付けて
力を抜きながら筆をさっと上へ。
そして最後にまたぐっと押し付けます。
水を含ませた筆で遠慮なく
押し付けて筆をはねあげます。

筆ペンで森を描く。

森は木や葉が密集しているので、
そこをひとまとめにして
穂先に水をびっしり含ませながら
淡墨を広げます。
それぞれ独立している木々を意識もしつつ。
そこに濃い墨を流してにじませて、
その上に後から木の幹や枝を足しています。
破墨法と言われる技法です。

筆ペンだと穂先に含ませられる水分量が
毛筆と比べてだいぶ少ないので、
水入れと和紙との往復が忙しい作画でした。

とにかくにじませたら乾くまでは
最終的にどうなるかわからないのですが、
待っている間に他の部分も乾いてしまうので、
筆を止めずに描き続けることが大事です。

筆ペンによる破墨法。
淡墨を広げながら、
そのままカートリッジを押して
濃墨を流しています。

筆ペンだからできる技ですね。

筆ペンで書をしたためる。

書も同じく水を使い筆ペンで書いてみました。
書いたのは夢窓疎石国師の「別無工夫」です。

特別な工夫などない。あるがままに生きる。

といった意味で、私の好きな言葉です。

淡墨を使って書いた書は、幅が広がって、
濃墨のみで書かれたものと比べて、
伝わり方も大きく変わってきます。

また、お通夜や告別式などの香典を書く際に
薄墨を使うのがマナー
(地域によって違うのでご注意ください)
とされている場合も、この方法が使えます。

まとめ

今回話したのは、

  • 筆ペンについての簡単な知識
  • 使用した筆ペンについて
  • 使い方とその効果〜筆ペンで水墨画技法を使う方法
  • 筆ペンで実際に描いた3つの作品

についてでした。

部屋で描く時は、墨をすって
毛筆で描くのが一番ですが、
外へ水墨画道具一式を持って行くのは
ちょっと手間です。

しかしこれならば、持ち運びも簡単ですね。

今回試さなかった他の技法も、
まだまだ使えるかもしれません。
こういった墨汁の筆ペンならば、
水墨画の表現も上手に使用しながら、
かっこいい水墨画風イラストが
描けそうですね。

ぜひお試しください。