金沢観光【野島の夕映(ゆうばえ)・野島公園】かながわ景勝50選を巡るバイク一人旅

かながわ景勝50選のひとつ、
野島の夕映に会いに、
神奈川県横浜市金沢区にある野島公園へ、
ソロツーリングに行ってきました。

今回の記事では、
野島公園へのアクセスやその歴史、
旧伊藤博文金沢別邸や、
野島海岸、戦争の史跡、
そして展望台から見た野島の夕映について
話していきます。

この日私を迎えてくれたのは、
オレンジ色の夕映えでした。

天候は曇り
風はなし

野島公園へのアクセス

住所:神奈川県横浜市金沢区野島町24
利用料無料(バーベキューやキャンプは有料)

野島の海側一体が大きな公園になっています。
近隣は普通の住宅地です。

駐車場:1時間200円。以降30分/100円(7:00~23:00)
駐輪場は無料です。

第一駐車場と第二駐車場があります。
第一駐車場の向かって右手に駐輪場があり、
みなさんそこにバイクを停めています。
第一駐車場は第二駐車場より奥にあります。

徒歩の場合:シーサイドライン野島公園駅より
徒歩5分

【重要】トイレ事情
トイレはあちこちにありますが、
紙が設置されてないので、
紙の用意がない時は
当てにしてかけこまないようにご注意を。
貼り紙によると、
「いたずらが相次いだから」
だそうですが。
せめて有料の販売機でも置けば、
という感じですが、
それも無意味な環境なんでしょうか。

野島の夕映について

江戸時代の浮世絵師、歌川広重によって
描かれた金沢八景という8つの絵。
そのうちのひとつである、
「野島夕照(のじまのせきしょう)」
描かれたのが、当時漁師町だったこの野島町です。

それが描かれた当時は、
平潟湾(ひらかたわん)に浮かぶ野島を背景に
広がる夕陽のことだったようですが、
現在、観光名所とされている「野島の夕映」は、
その野島の頂上の石碑にあるように
野島側から見た夕陽全体のことに
なっているようです。

私はその石碑に従って、
広場の展望台からの夕日を
楽しんできました。

かながわ景勝50選のひとつに
数えられるだけあって、
それは素晴らしい景観でした。

その話は記事の後半でしています。

公園を歩く

伊藤博文金沢別邸

拝観料は無料です。

伊藤博文は日本の初代内閣総理大臣にして、
その後3たび、計4回総理大臣を勤めている
偉人です。

ここは他にもあった別邸の中の
ひとつになります。
女性がお好きな方だったようですので、
そういう意味でも
別宅がたくさんあるわけですね。

屋敷内へ入る表門は第二駐車場側から。
第一駐車場側からは
牡丹園および広い庭に入れます。

私は先に牡丹園へ入りました。

まだ時期は3月の初頭でしたので、
牡丹が咲いていることは
ありませんでしたが、
立ち並ぶ松の木越しに観る海は、
まさしく日本の絶景でした。

この景観と感動は公園の海岸まで続きます。

ぐるっと庭を歩いてから、一旦門を出て表門へ。
受付を済ませて、ブーツを脱いで中へ入ります。


廊下がギシギシと鳴り、
これがまたいい味を出しています。

開けっ放しの障子戸の向こうに広がる海。

かの偉人がここからこうして
海を見ていたのかと、
知らぬ時代に想いを馳せます。

私は国の未来などと仰々しいことを
考えるような男ではありませんが、
日本を作り一時代を引っ張った男は、
この海を見て何を思っていたのかと、
少しだけ知りたくなるような
そんな気持ちになりました。

野島海岸〜自然海浜まで

別邸を出て、公園内へ。

海を左手に見ながら、海岸沿いを歩きます。

(海岸へ行かずに手前の坂(山)を登っていくと
展望台に着きます)

海岸沿いには背の高い松の木が立ち並び、
別邸の庭から続く松越しの海が広がっています。
水鳥が舞い、鳴き、休む海辺を見ながら、
ゆっくりと歩きます。

朽ちかけた桟橋が伸びていましたが、
穴が空いてたりするので、
先端に行くにはちょっと危ないですね。
羽を休めていたカラスが、
カメラを向けると知ってか知らずか、
何度もポーズをとってくれました。

野島海岸の砂浜は、
横浜で唯一の自然の砂浜だそうです。
遊泳はできませんが、
時期によっては潮干狩りが楽しめます。

野島の掩体壕(えんたいごう)

現在は、内部崩壊の恐れにより、
立入禁止になっているとのことですが、
そもそも崩壊したら大変なことになりますよね。
頂上の展望台も崩れ落ちるでしょうし。

この掩体壕は、第二次世界大戦中に、
戦闘機を隠すために作り始めたものだそうです。
しかし完成を待たずして終戦。
それがそのまま残されています。

野島山をくり抜いて作られていて、
昔は自由に中に入れたそうです。

そのまま進むとバーベキュー場が広がりますが、
ソロツーリングのライダーにはご縁のない場所。
見知らぬ家族の賑わいとすれ違いながら、
展望台を目指して右へ曲がります。

猫と稲荷(いなり)神社

その道の途中、仲良くじゃれあう二匹の猫に遭遇。
人馴れしていて、カメラを向けると
そばに寄ってきてすりすりしてきました。
餌のもらい方を知っているんですね。

「何もないよ」と離れるとすぐにあきらめて、
またじゃれあっていました。

野島山の山肌に稲荷神社があり、
階段を登って参拝してきました。

稲荷神社は中世以降
万能の神とされているので、
いろんなところにありますね。

別ルートから展望台へ向かう

正面のルートは入り口にあったのですが、
気づいていなかった私は、
スタート地点に戻る前に、
稲荷神社の先に見えた階段をのぼりました。

その階段が急でなかなか厳しいです。
久しぶりに、走ってもいないのに息が切れました。

そんなにしてまで山の頂上まできたものの、
まだ夕暮れには早い時間だったため、
一旦下山とあいなりました。

夕映を見なければ来た意味が
ないですからね。

夕照(せきしょう)を渡る


公園を出てしばらく歩きます。
目的地は夕照橋。
野島と本土をつなぐ橋です。
ここから観る夕焼けもいいでしょうね。

というか広重の野島夕照は、
ここから見るもののようですが。

当たり前のように渡っていく車や自転車。
古き良き「和」の産物と現代の融合。

その中を景色を見ながらゆっくりと
渡ってきました。

時間の流れはみな同じようでいて、
みな違います。

私が楽しんでいる時は、
誰かが急いでいる。
私が急いでいる時には、
他の誰かが時の流れを楽しんでいる。

旅に出るとそういうことに気づきます。

野島の夕映

夕映を待つ

再び野島公園に戻り、今度は正面から頂上へ。
それでもまだ少し日が高かったので、
ベンチに座り時間が経つのを待ちます。

(その間にこの記事の骨組みを作っていました)

広場に集まった数人の学生達が、
卒業生への祝辞らしきものの
練習をしていました。
ゆっくりと沈んでゆく夕陽が、
笑い声がこだまする青春を
そっと包んでいきます。

時間が遅くなるにつれて、
だんだん風も冷たくなってきました。
脱いでいた上着を羽織る頃、
西の空はだいぶいい感じに。

そこで、ようやく展望台へ上がります。

夕映

展望台には私以外にも数人いて、
みなただ静かに夕日を見つめていました。
それぞれの想い、
人生がそこにあるのです。

上空を見上げると、数匹のカラスが
カーカーと鳴きながら旋回していました。

夕映がにじむ黒雲は、
まるで水墨画のようでした。
山や空を見ていると、
時々、自分が普段描いているような模様が
空や森に浮かんで見えたりして、
不思議な感覚になります。

実際は逆なのですが。

それにしてもずいぶん長い時間、
夕日を見続けました。
少しずつ、少しずつ沈んでいく夕日と、
ゆっくり流れる雲。
オレンジ色に広がる夕映が、
金沢の街を優しく包み込んでいました。

まとめ

今回話したのは、

  • 野島公園について
  • 旧伊藤博文金沢別邸の拝観
  • 野島海岸や掩体壕
  • 展望台から見た野島の夕映

についてでした。

昼の暖かさは日が落ちるにつれて隠れてしまい、
代わりに肌寒さがやってきました。
カラスが鳴きながら夕闇に消えていき、
私も体が冷えないうちにと、
ともに公園を後にしたのでした。